うなぎ

たまに息子の宿題である音読を聞いてやるのですが、今朝は「ウナギのなぞを追って」という話です。作者の塚本勝巳氏は1948年生れの海洋学者。ウナギの産卵場所(マリアナ海)を突き止める迄の経緯を書いた話ですが、思い出したのが、今村昌平監督、役所広司主演の「うなぎ」。原作は吉村昭の「闇に閃く」という短編で、当初映画も同タイトルだったのが、製作発表の席で監督が突然変えちゃったような記憶があります。個人的に、仕事上だったかとにかく気持ちがとってもダウナーなときに観たと思います。昔の自分を誰も知らない土地で、床屋を営みながら静かに暮らす役所広司演じる主人公が、何故だかとても羨ましく思えた。うなぎは主人公が水槽に飼っている生き物で、どういう訳か彼はとてもこのうなぎを大事にしているのですが、佐藤慶だったか、客でもある友人の「うなぎのオスは誰が産んだかわからない卵に精子を振り掛けるんだ、誰の子かわからない子どもを一生懸命そだてるんだ。」みたいな台詞を、何故だかなんとく覚えていて、池辺信一郎のテーマ曲とともに、ときどきふと浮かんでくるのです。役所広司にお弁当を作ってやる清水美紗を、とても素敵だなぁと観ていました。

リインの休日

一月ほど書いてみてタイトルをあらためました。劇場或いはDVDで見た映画や、読んだ本について書いています。(20170711ブログ名変更。人生という語が仰々しすぎて…)

0コメント

  • 1000 / 1000