絶対安全剃刀
余計なお世話だといつも思う。今回も思ったのだけれど、そう思いつつ「詳しく見る」をクリックする。アマゾンからのメールである。近藤ようこの本を幾冊買ったせいだろうか。高野文子「絶対安全剃刀」の案内だった。この癖のない作家の名と妙な作品名は昔耳にしたことがある。絵本のような表紙に惹かれ購入し、初版年と刷数に驚く。そんな万人受けする作品には見えないのだけれど。短編集ということで色んな画風の作品が入っている。レビューでは余り触れられていなかったような気がするが、サザンのタバコロードにセクシーばあちゃんをもじった題名の作品に惹かれた。田舎に住む高3の女の子がサザンのこの曲をリクエストするというだけの話なのだけれど。僕は、時代を感じさせるこの劇画風の絵が好き。時代を感じさせないとか古びないとか、そんな誉め言葉なのかなぁ。歌も絵も世につれでいいじゃない。などと考えながら、仕事帰り、バスを降り近道のためいつものように公園を横切ると、高校生らしい女の子が3人、花火をしながらはしゃいでいた。そう、夏休みの夜だもの。彼女たちもまた、この町を出て都会で暮らす憧れでも語り合っているのだろう。
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