思い出のマーニー

劇場、レンタル、テレビなど、場所にこだわらず見た映画については書こうと思っている。おとといテレビで放送していた作品。地上波初といった売り込みはなかったのでおそらくテレビ放送も初めてではないだろうが、見るのは初めてである。個人的には宮崎駿が監督した作品を特別視し、それ以外の監督のジブリ作品は劇場に足を運ぶどころかテレビでもまともに見たことがなかったのではなかろうか。昨日(7/15)公開されたメアリと魔女の花(未見)と同じ監督作品という点にひかれ、見た。

女の子同士の淡い想いが作品の中心になっているよう感じたが、こういった想いを描いた映画がめずらしいわけでない。どころか前回、前々回取り上げた作品(リップヴァンリクル-とマイマイ新子-)も、映画としての姿かたちは違っていても、そういう想いは描かれていたのではないかと思う。とはいえそれらは、究極的には男性が実感として受け止めることが難しいものであろうし、如何ともし難い感が残る。女性っていいなあと思わないではないし、男性でありながらそれらを理解してこういった作品を作ることができる監督や製作スタッフにうらやましさを感じたりするのである。

ところで以前どこかで触れたかもしれないが、子どもが赤ん坊のころから隣市の図書館に2週間おきに通い、絵本を10冊ほど借りている。最近は絵本より児童書のほうが多くなり、3月下旬に読んだ「花火とおはじき」(川島えつこ 作・ポプラ社)をふと思い出した。べつに似ている似ていないという野暮な話をするつもりは毛頭ない。このアニメーション作品も、この小説も、僕にとってそれぞれ好きな、大切な作品だと思っている。「花火とおはじき」は、同居していた祖母の死の悲しみにくれ、一方で親友との関係がぎくしゃくしてしまった小学高学年の女の子が、夏祭りでいとこと称する大学生のような女性と出会い、祭りを見物しながら言葉を交わすうち、自身、そして周りの人たちを見つめ直し、成長のステップをひとつ上がっていくストーリー。終盤、花火がよく見える場所に行こうと墓所に連れられていくあたりからこの女性が誰なのか予感めいてきて、最後花火が打ち上げられるなかでの告白の場面は子どもに読み聞かせながら泣いてしまった(読みながらほんとに泣くわけにはいかないので、心のなかで泣ハンカチ。)読みながら絵が浮かんでくるような小説だった。

映画のほうは今回見ていて涙腺の緩むような場面はなかったけれど、爽やかな、好きな作品です。

リインの休日

一月ほど書いてみてタイトルをあらためました。劇場或いはDVDで見た映画や、読んだ本について書いています。(20170711ブログ名変更。人生という語が仰々しすぎて…)

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